【新唐人2014年04月30日】4月16日、アメリカの50を超える都市では、各業界で働く人々が地元の薬局チェーン「ウォルグリーン」に対し、有害化学品の含まれた製品の撤去を求めました。このキャンペーンは「マインド・ザ・ストアー」と呼ばれ、去年から始まっています。中国産児童用品から基準値を超える化学物質が検出された事がきっかけでした。
16日、アメリカ・オレゴン州の「マインド・ザ・ストアー」の代表たちが、ポートランド市の医薬品チェーン店「ウォルグリーン」を訪れ、生理的欠陥やガン、その他の疾病を引き起こす可能性のある有害製品の返品を求めました。また、製品の供給先とメーカーにも製造済みの有害製品の焼却と今後の品質の保障を求めました。
「マインド・ザ・ストアー」運動は、安全と健康を推奨するアメリカの民間団体が発起したもので、業界専門家、環境保護活動家、企業家、子どもの保護者など11万人がボランティアとして参加しています。
「オレゴン社会責任医者協会」は1985年にノーベル平和賞を受賞しています。協会の主席を務めるスーザン・カッツ(Susan Katz)医師も、「マインド・ザ・ストアー」の代表の1人です。
カッツ医師は新唐人に対し、基準値を遥かに超える中国製の子ども用品がきっかけで、アメリカ社会が有害製品に対して注目し始めたと述べました。
オレゴン州社会責任医師協会 スーザン・カッツ主席
「ウォルグリーンは中国から多くの物を購入しています。全部ではありませんが、ある時 多くの中国製品を検査したところ、大量の有害化学品が含まれおり、基準値を超えていました」
ワシントン州生態部は4月14日、子ども用品200種を検査した結果、これらの製品およびその包装から基準値を超える鉛、カドミウム、フタル酸エステル、金属元素などが検出されたと発表ました。
日用品の有毒元素を研究する団体も3月分の報告書の中で、「71%の大学で日用的に使う製品に少なくとも1種の有毒化学成分が含まれている」と指摘しています。
「ウォルグリーン」はアメリカの食品と医薬品の最大手小売業者の1つです。「マインド・ザ・ストアー」キャンペーンは去年から、全米TOP10に入る小売り企業に対し、製品の有害成分を減らす事を求めましたが、「ウォルグリーン」だけが応じませんでした。
オレゴン州社会責任医師協会 スーザン・カッツ主席
「スーパーマーケットの事業主がモラルのある購買者になってほしい。これらの店は自分で『健康ラベル』を貼っていますが、自分らが売る製品について考えてほしい」
かつてニューヨークの「国家環境保護基金会」に務めたことがある、「オレゴン州環境委員会」対外連絡部門のジェン・コールマン主任も、「マインド・ザ・ストアー」の一員です。
オレゴン州環境委員会」対外連絡部門 ジェン・コールマン主任
「大企業の巨大な購買力は責任の巨大さも意味しています。ウォルグリーンには責任を持って、彼らの供給ルートの検査し、有害製品の生産と供給を減少する方法を見いだし、市民の健康を保障するよう求めました」
「マインド・ザ・ストアー」の代表たちは16日、全米45の都市の「ウォルグリーン」に、販売中の有害製品を処分するよう求めました。
オレゴン州社会責任医師協会 スーザン・カッツ主席
「この行動によって人々が健康になり、消費者、生産者もさらに健康的になると信じています。有毒化学品を我々の空気と水から遠のかせるのです。我々には創造力があるから、いかに安全な製品を作るか分かっています。今が行動を起こす時期です」
一方、太平洋の向こう側、中国では悲劇が未だに上演されています。鶏冠石の生産で有名な湖南省石門県は、「裕福な村」からいまや「ガン村」と様変わりしました。このようなガン村は中国全土に200カ所以上存在します。
北京社会活動家 胡佳さん
「中国には独立した監督体制がありません。環境機構が独立していない、メディアも独立していない。民間にこの種の権利を守るための組織の存在が許されません。地方官僚と企業が結託し、記者ですら尾行されたり、警戒されたりします。民間組織が報復された例も多く、皆 判決を下されています」
2008年、中国全土を席巻した「毒ミルク事件」では、多くの子どもたちがメラミン入りの粉ミルクを飲んだ事が原因で死亡。また、山西省の「毒ワクチン事件」では、被害児童が救助されなかっただけでなく、陳情を行った被害児童の家族らが当局に拘束されました。最近では、広東省茂名市でパラキシレン工場建設に反対する市民1万人がデモ抗議を行いましたが、当局から武力で鎮圧され、数百人が死傷しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/04/19/atext1103954.html (中国語)
(翻訳/坂本 ナレーター/村上 映像編集/工)